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環境保全活動への取り組み 環境にいいものづくり
3.環境にいいものづくり

 水俣病は、人間の生産活動によって海を破壊し、その海で育った魚介類を口にした多くの生物の生命と健康を奪いました。そんな水俣だからこそ、環境に配慮した循環系の産業と「安心・安全」なものづくりを目指します。
(1)みなまたブランドの農作物

・サラダたまねぎ「サラたまちゃん」
 水俣生まれの「サラダたまねぎ」は、本市の温暖な気候や土壌に適した極早生の品種で、生で食べても辛味が少なく、みずみずしく、おいしいたまねぎであることから、その名がつきました。現在では、「サラたまちゃん」の愛称で水俣の特産品として親しまれています。
 消費者に生で安心して食べていただくために、生産者(JAあしきた玉葱部会)が安全性にこだわり、統一基準に基づき栽培したサラダたまねぎは、熊本型特別栽培農作物「有作くん」に認証され、平成16年4月1日から農林水産省のガイドラインにより「特別栽培農産物」として、名称が統一され、品質表示を行い全国に出荷されています。
 また、JAあしきた玉葱部会は、サラダたまねぎの生産に関する取り組みが評価され、1997年度第3回全国環境配慮型農業推進コンクールにおいて、大賞(農林水産大臣賞)を受賞しました。
 サラダたまねぎは、その食味のよさ、品質の高さから市場の評価は高く、熊本市内小中学校の給食の食材に指定されたり、ドレッシングや漬物等加工品の開発も進み、ゆうパックでの全国発送も行われています。
サラダたまねぎ

・みなまた茶
 水俣は県内でも有数の茶の産地ですが、地域の持つイメージの悪さのため、長い間「みなまたブランド」として出荷することができませんでした。
 標高300〜600mの茶園では、特に良質の茶が栽培されており、近年ではできるだけ農薬や化学肥料に頼らない、人にも自然にもやさしい「みなまた茶」が生産されています。
 生産者自らが堆肥を作り、有機質肥料を主体に適正量の使用を図るなど、土づくりの段階から強いこだわりを持ち、大切に育てられる「みなまた茶」は、茶固有の香りが豊かであるといわれています。
茶畑の様子
茶畑の様子
みなまたブランドの茶
みなまたブランドの茶


(2)環境配慮型の海業振興

 水俣病の発生により苦海とも呼ばれた水俣の海を豊饒の海にするために、1997年の仕切り網撤去後、水俣湾の再生とともに、放流・漁場づくりを柱とした漁業振興が図られています。


みなまたブランドの茶 ・漁場の整備
 水俣湾の海域全体の、自然環境の復元と天然魚の増加を目的として、漁礁づくりが推進されています。
 漁協が中心となって、1999年1月に、水俣湾一帯に自然石を投入して漁礁復元事業が築かれました。
 また、漁業は、流域の自然環境に大きな恩恵を受けており、豊かな海は森が育んでいます。豊かな森は、降った雨水を葉や土壌のなかにいったん貯えてから、徐々に川から海へと栄養たっぷりの水を流します。その栄養で水中の生物相が多様化し、魚等が育つようになります。そのためには、森・川・海を通じた幅広い環境保全の取り組みを推進していく必要があります。このことから、水産動植物が生育するための良好な漁場を維持し、豊かな水を供給する森林を守り育て、豊かな海づくりにつなぐため、漁業者が中心となって「漁民の森づくり」を行っています。



(3)環境マイスター

環境マイスターシンボルマーク  マイスターとはドイツ語で職人の師匠・親方を意味し、これに認定された者は、一定のステータスを得ることができるといわれています。
 水俣市は、1998年12月から、環境に配慮したモノづくりの面から地域の再生を支えている職人の社会的地位を上げるため、それらの人たちを「環境マイスター」として認定しています。




(4)畜産版環境ISO

 この制度は、畜産農家を対象として、安心・安全な環境にいいものづくりを進めるために市が創設したものです。
 畜産農家において「環境に配慮する」とは、「入ってくるもの(資源の使用・エネルギー・化学物質の使用)」を最大効率で使う・極小化する・削減すること、「出て行くもの(廃棄物・環境汚染・その他自然への影響)」を極小化・削減することをいいます。
 この制度の仕組みは、家庭や従業員が環境にいいものづくりに向けて行動を宣言し、役割を分担し、記録し、見直し、新たな行動へつなげるという内容になっています。



(5)環境ビジネス

 水俣病という世界に類をみない産業公害を経験した水俣だからこそ、その教訓を踏まえ、バイオテクノロジー、プラント技術、新素材技術等の集積を活用し、環境ビジネスの育成に努めます。
 1993年5月に、市内の製造業・化学工業・小売業者等で構成する水俣異業種交流プラザ(2002年度は28社が加盟)が発足し、身近な環境問題をテーマとした新製品の開発やISOに関する勉強会が行われてきました。
 また、1999年3月には、産学官が連携して、環境ビジネスの拠点たる「みなまた環境テクノセンター」が設立されました。
 現在、水産業利用資源の高度有効利用、内分泌攪乱化学物質問題に関する研究、エコビジネスの創出に向けた取り組みが進められています。

みなまた環境テクノセンター
みなまた環境テクノセンター